都会のビジネル街に立ち並ぶ超高層ビル。
ひと昔前までは安全性第一のため、長方形状、真四角のものがほとんどでした。
しかし現在では構造解析技術=コンピュータの発達の助けも得て、ユニークな形のものも増えています。
ところで、この超高層の外観のデザインとして考えなくてはいけないものは何でしょうか。
ここでは大きな点である次の3つを取り上げます。
■まずは全体のフォルムです。 上記の通り、コンピュータの発達のおかげで、ある程度の形態のユニークさをつけることが出来ます。
長方形の「墓石」のようなもの以外も可能です。
■次に最下部。足元です。 一般に「基壇」などとも言われますが、いかに200mの高さを誇る超高層であっても足元は人々が入ってくる「エントランス」=入り口となり、至近距離で目に触れる所となります。
これより「ヒューマンスケール」=人間的尺度を感じられるような、デリケートな外壁デザインが必要となります。
■最後は超高層のトップです。
これまた墓石のごとく、単なるまっ平らではつまんない、と言えます。
「より高く」を表現するようなアンテナを立てたり。。「ティアラ」、冠のようなものをかぶせたり。。
あるいはあえて変化を付けず、下部と同じデザインにする選択もあるでしょう。
これらの超高層のデザイン要素は例えて言うと。。。 ちょうど 女性のファッションの全身コーディネートのようなものだと言えます
ある女のコに結婚式の披露宴へのお呼ばれ、あるいは「勝負デート」があったとします。
来たるその時へ向けて「アタシ史上、最高!」を目指して「コーデ」戦略を練ることとなります。
まずはボディ、メイン。何を着るかです。 「甘々系」で行くのかセレブ路線で背伸びするのか。
メインが決まったらそれに合わせて靴を選ばねばなりません。 玄関脇のシューズボックスをひっくり返すこととなります。
お顔のお化粧もバッチシ決めたら、髪。
この日のために美容院を予約するのか、あるいは何か帽子でもかぶるのか。
それと、バッグを手にするならこれも考えないといけません(添え物)。
そして、トウゼンですが、これら全てに統一感=まとまりがある必要があります。
それぞれがブランドもので立派でもチグハグではいけないのです。
そこまで考えてたら。。 「あ〜ん決まんない〜間に合わないよ〜(><)」と嘆くハメになるかもしれません。
超高層はタテに長いため、よく人に例えられます(下図)。
超高層、全身コーデ。 いずれにせよ、いくつものデザイン要素に気を配って行ったり来たりしつつ。。 最後にはそれらが全体として統一感を持つようにする必要があるのです。
まあ。。そこまで一生懸命、悩めば。。「勝負の結末」は手にしたようなものでしょう(^^)
レム・クールハースの著書、「デリリアス・ニューヨーク」内の挿絵より 添い寝するエンパイアステートビルとクライスラービル。
ベッドの一番手前に引っかかっているのは、しぼんだ飛行船で、
横腹に広告として「goodyear」と書かれている(goodyearはタイヤ=ゴムのメーカー)
←前ページへ戻る
|