'09/10/16
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「統合家」 池田昌弘氏が建築構造のビジネススクールを開校
自らを「統合家」と名乗る、建築構造設計家の池田昌弘氏が建築構造に特化したビジネススクールの開校を発表しています。
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'09/09/10
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2010 FIFA サッカーワールドカップのスタジアムが建設中
ニュースとしてはちょっと気が早いかもしれませんがご紹介します。
来年開催される、2010FIFA ワールドカップのスタジアムが会場となる南アフリカ共和国にて建設されています。
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'09/08/15
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英国、ミレニアムブリッジに「UFO」が出現!?
「構造デザイン」とはあまり関係ないかもしれませんが(^^)、 興味深いのでご紹介します。
英国TV局のBBCが放送した生放送のニュース番組中に、
本サイトで取り上げた
ゲーツヘッドミレニアムブリッジ
の前をなんとUFOが横断!?という出来事が起こりました。
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'09/07/08
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「構造家」木村俊彦氏が逝去
戦後、日本を代表する建築構造設計家として有名建築家に愛された木村俊彦氏が5月27日、逝去されました。82歳でした。
近年多用される「構造家」という肩書きは木村氏が日本で初めて名乗ったと言われますが、まさにその名にふさわしい活躍でした。
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'09/06/20
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「自然」がつくるアーチ
「このアーチの座屈長さは。。。」 「荷重は漏れなく入力したかな。。?」
。。お仕事お疲れ様です。
たまにはちょっと気を抜いてこんなのでも見てみましょう。
研ぎ澄まされたデザイナーたちの技も素晴らしいですが、 自然界のそれにはかないません。
母なる地球のデザイン力です。
まず一つ目はNABS=NATURAL ARCH AND BRIDGE SOCIETYというサイト。
「自然界のアーチ&橋梁協会」ってとこでしょうか。
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←荒々しくも繊細なアーチ。右端は見事なピン支持! |
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こちらも見事なアーチ。 こんなの見たら間違いなく 用もないのにその下をくぐりたくなります。 |
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本サイトのハイライトは間違いなくコレ!
いったいどういう理由でこんなことになったのでしょう?
山型アーチ中央に巨大な集中荷重! 軸力伝達のため曲げモーメントはナシ!?
キノコのようなコチラも同類とのこと。 |
つづいてはrainbow:虹です。
Atomospheric Optics(大気中の光学現象)というサイト。
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超低ライズ! このままこの上を歩いてみたくなります
この虹のプロポーションをモチーフとした
実現案がコチラ (ウソ)
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←こちらは珍しい!180度以上あります
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←こちらも変わってます!4本の虹がW型になっています。 V型橋脚みたい! |
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←最後はコチラ。一見フツウの、見事な虹ですが、なんとコレ、月の光でできた、非常に珍しい虹とのこと。 Lunar rainbow またはmoonbowと呼ばれるそうです |
"マザーアース"に負けないようなデザインを、そしてそれを壊さないデザインをしたいものです
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'09/05/09
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「ビンゴカード」からひらめいた!? 植物のようなシュツットガルトの新駅
(右写真拡大は上記リンク先で)
ドイツ、シュツットガルトで植物のような有機的形態の駅が計画されています。
'97に行われた設計コンペで優勝したクリストフ・インゲンホッフェン氏による案。フライオット−氏が協力。
ICE:日本で言う新幹線などのための駅です。
旧駅はターミナル=終着駅型で、高速鉄道に不向きであったため、これを左記に適する「通過型」に大改造する計画。
その形態を一言で表すならば。。。
「全部穴を明けたビンゴカード」!
穴あけしたビンゴカードの「つば」が柱となって屋根を支えています。
柱は下部ほど細くなっていますが、「ネギ」の根元のように丸めてシェル状にすることで強度(座屈耐力)を上げています。
カードに明けた「穴」は駅に光を落とすトップライト。
コンペにあたってインゲンホッフェン氏はフライオットー氏に構造コンセプトの協力を依頼。
ミュンヘンスタジアムを生んだ老練な構造デザイナーは、植物を思わせる、誰も思い付かないような案を考案。
本案を思いついた時に、氏は思わず「ビンゴー!」と叫んだとのこと(ウソ)
冗談はともかく、「柱」「梁」などの既存概念に縛られた凡人には到底思い浮かばないアイデアです。
「自然な構造体」
などの著作がある、ベテランの氏ならでは、という気がします。
工事は本年('09)着工。'13竣工の予定。
インゲンホッフェン氏のHP。
該当プロジェクトのページはenglish>projects>Mainstation Stuttgart(上から5番目)。
インゲンホッフェン氏に関してまとめた日本語のPDFファイル
フライオットー氏に関するサイト
関連書籍
\14,902
オススメ度 ★★★★
洋書
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Frei Otto: The Complete Works
Winfried Verdinger (著)
フライ・オットーの集大成!
’05にドイツで大回顧展が開かれた、軽量構造の巨匠:フライ・オットー。
本書はこれを機に出版された完全作品集。
氏の代表作となったミュンヘン・オリンピック・スタジアムや、モントリオール万博ドイツ館、
自身のアトリエであるIL:軽量構造研究所などの膜構造はもちろん、上記シュツットガルト駅
なども含んでいます。
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'09/04/25
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パリにハイパーテクニックの歩道橋
(右写真拡大は全て上記リンク先で)
パリの現代的な歩道橋と言えばセーヌ川のソルフェリーノ橋が有名ですが、新たに非常に斬新な歩道橋が完成しています。
パリの副都心、デファンス地区に完成した、"passerelle Valmy"(バルミー橋)。
歩道は円筒状のビルの曲面ガラス壁に巻き付くようにカーブしています。
それを支持するのは「くの字型」の支柱とX型のケーブルで作られる、半トラス状の構造。
しかも断面は右図のような非対称の特異な形状となっており、
パッと見は「なに、コレ??」と言わずにはいられません。
このX型トラスは橋重量を支持するメイン構造で、アーチ橋のアーチ、トラス橋のトラスに相当するものです
(なおこの形式のトラスを逆フィンクトラスと言います)
そしてこのトラスはカーブした床を橋の片面のみで吊っているのですが、これにより床が右図だと時計回り方向に倒れようとします。
これはどう対処されているのでしょうか。
ここで、写真をよく見ると、床下面にカーブを描いてケーブルが水平に走っています。
橋全体が時計回り方向に倒れようとすると、このケーブルは引き伸ばされます。
これによりケーブルに引張力が作用し、ケーブルは元の長さに、元の位置に戻ろうと縮みます。
これにより床面を元の位置に戻そうとし、水平な位置に保つことができます。
この橋の構造設計はヨルグシュライヒ氏の事務所、シュライヒ・バーガーマン。
この構造、本サイトで紹介したダイムラースタジアムのリング構造を応用、発展させたものです。
(ドーナツ状屋根の一部を切り取った考え。)
近年、このようなカーブ路面の片面吊りは、氏の事務所の得意技。
床下にケーブルを偏差させて配置することで復元モーメントを発生させているのです。
よってこのように床がカーブしているときにのみ可能な構造です。
意匠設計は仏で活躍しているFeichtinger Architects。
セーヌ川の新橋、ベルシー・トルビアック橋も担当。
それにしてもこんな橋、初めて見ました。チョー斬新! 支柱なしでカーブした床が飛んでいるさまはまさに「空中歩廊」!
ちなみに本ビルの真うらはピーターライス、アラップのジャパンブリッジ。
シュライヒ氏、「ライスなんかにゃー負けんぞー!」と張り切ったのかな。
シュライヒバーガーマンのHP。
該当プロジェクトのページはproject>bridges>footbridgeで一番左上。
関連書籍
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'09/04/21
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アラップ・ジャパンが20周年記念の展覧会
近年、国内の話題の建築の多くを担当しているアラップ(Arup)ジャパン。
そのアラップの日本事務所設立20周年を記念した展覧会が開かれます
今から20年前、関西国際空港(R.ピアノ)や東京、御茶ノ水のオフィス
:センチュリータワー(N.フォスター)などのために設立された日本事務所。
当初は本社のLondonを基点とした、単なる連絡事務所と捉えられていたようです。
その関西空港が完成し、またDPG工法の日本上陸などもあり、アラップの名は国内で序々に建築家、
ゼネコンへと知れ渡って行きました
一番恩恵を受けたのは有名建築家たちでしょう。「Arupに頼めば何とかなる」とばかりに話題Projectを次々依頼。
気づくと新建築などの雑誌を飾る話題作は必ずアラップ!というほどにまでなりました。
それら大型物件のみならず、個人住宅などでも斬新な構造設計を行っています
今回の展覧会はそれら20年の業績を振り返るとともに、
最近の潮流:設備設計やファサード、プロジェクトマネージメントなどについても紹介しています
会場はArup自身が設計した東京・銀座のニコラスGハイエックセンター。
会期は'09.4.17〜26。
なお、これに合わせて左記書籍が出版となっています
内容はアラップスタッフへのインタビューでその20年を振り返り、また各PROJECTでどのように意思決定していったか、
本社Londonなどのエンジニアどうしのネットワーク、社内間のコラボレーションなど。
(展覧会のほうはいくつかのPROJECT紹介をしていますが、書籍の方は上記通りインタビュー:文章が中心です)
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